素晴らしい語学力
依然として、韓国人シンガー「ソ・ウヨン」のアルバム制作は続行中。
20日からミックスダウンに取りかかる予定。
30日にはマスタリング・スタジオを予約しちゃってるので、無理矢理にでも終わらせなければ。
翌1日には、師匠と共に次なるアーティストのレコーディングのために韓国に渡らなければならない。
なんか売れっ子エンジニアみたいだ。
ミュージシャンのつもりだった僕なのだが・・・。
まあ、そんなわけで、ぼちぼちいろんなゲストの演奏をダビングしはじめている。
ベースは、師匠と一緒に「東京ビビンパクラブ」というバンドをやっている寺岡さんが5曲ほど参加。
寺岡さんは、あの日本を代表するパンクバンド「アナーキー」のベーシストでもある。
アナーキー、と言えば、かつて放送禁止用語炸裂の歌詞で「ピー!」が入りまくったレコードを出したり、まあ要するに、かなり「おっかない系」の人達なんだろうと僕は思っていた。
そんなバンドの一員がなんで楽しさ満点の日韓チャンポンバンド「東京ビビンパクラブ」に加入したのか、の詳しい経緯は僕は知らないので、今度師匠に教えてもらおう。
とか思っていたら、直接お会いした寺岡さん本人は
「ホントにこの人があのアナーキーのメンバーなの????」
と驚いてしまう事請け合いの、もっっっっのすごく人当たりが柔らかい方である。
僕が知る限り、こんなに柔らかい人は他にいない。
今回のレコーディングでも、ちょっと作業に待ち時間があって、寺岡さんと僕と二人だけでラーメン屋で昼飯を食ったりしたが、それをつくづく再確認した。
いっしょにいる人間に、こんなに安心感を与えるような人は、くどいようだが僕は他に知らない。
見た目はスキンヘッドなんだけどね(笑)。
このあとも、ピアニカ、バイオリン、ペダルスティールなどの専門家が登場予定。
ピアニカは、「ピアニカ前田」さんが演ってくれるようだ。
時間もないので、どんどん録りましょう。
さて、ウヨン氏本人は、女の子受けしそうなちょっと可愛い風貌の歌手。
でも日本語はほとんど喋れない。
当然僕も、韓国語は「こんにちは」「おつかれさま」「ごちそうさま」「大丈夫です」程度しか知らない。
よって、前回もそうだったが、僕とウヨンの直接会話は非常にインチキ臭い英語によって交わされる。
しかし、英語はどっちにとっても外国語なので、できるだけ簡単な単語を選んで非常にゆっくりと会話をするので案外英語圏の人達と話すより通じたりするのだ。
僕とウヨンが、ぎこちない英語を駆使してどの程度の会話をしているかというと・・・
(僕が車で彼を新宿のホテルに送っていく車中にて)
ウ「ギタリストの内田勘太郎さんを覚えてますよね?」(ウヨンの前作にゲスト参加)
僕「もちろん」
ウ「彼をどう思います?」
僕「カッコイイ! クール! と思います。憂歌団は聴きましたか?」
ウ「大好きです」
僕「日本にも彼を尊敬してるミュージシャンはいっぱいいると思いますよ」
ウ「そうなんですか」
僕「ブルース系だけど、独特のスタイルを持ってますよね」
ウ「そうですね。ところで話は変わるんですが、ひとつ訊きたい事があるんです」
僕「はい。なんでしょう?」
ウ「レコーディングの作業で、とっても難しいと思う事があって・・・」
僕「ほうほう」
ウ「ヘッドフォンで聴いた時と、スピーカーで聴いた時の印象の違いです」
僕「ああ、あるますよねえ、そういうの、よくある」
ウ「ヘッドフォンで聴いて気に入った音のバランスは、スピーカーだと全然気に入らないし、逆の事もある」
僕「僕にとってもそれは、難しい問題になる事があります」
ウ「今、作業で使ってるシステムは、塙さんとしてはどうなんですか?」
僕「いつも春日師匠と一緒にやる時に使ってるあの『B&W』っていうスピーカーは、ちょっと独特の音かも。良い音だけれど、スタジオ作業の音としてはあまりスタンダードではない気がします」
ウ「なるほど。何とか、うまく納得できるような音で作業できる方法はないですかねえ?」
僕「もう少し作業が進んだら、僕のスピーカーとかも持ち込んで、判断しやすい環境を考えようと思ってるけど」
ウ「よろしくお願いします。あ、ところでまた話は変わりますが」
僕「はい」
ウ「韓国の食べ物は好きですか?」
僕「かなり好きですね」
ウ「どんなのが気に入りました?」
僕「焼き肉はもちろん好きだけど、普通のチゲとかジャジャ麺とか、ほとんどおいしく食べられます」
ウ「辛いのは大丈夫? 僕の友人の一人のある日本人は、ちょっと辛いのは苦手だと言ってましたが。日本人は韓国人に比べて、辛いのは苦手だと聞きました」
僕「まあ、そうだとは思うけど。でも、ものすごく辛くなければ、僕は大体平気ですね」
ウ「あ、西武新宿駅、で場所はわかります?」
僕「わかります。じゃあ泊まりはプリンスホテル?」
ウ「そうです。歌舞伎町のそばです。その日本人の友人は、歌舞伎町はちょっとコワい所だと言ってましたが」
僕「そうですね。韓国人もいっぱいいるし・・・」
ウ(笑)
みたいな会話がちゃんと成立しているのだ。
めちゃくちゃインチキ臭い(特に僕が)英語で。
結構、凄い事だと思うのだが・・・。
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